管理人 : 松浦明宏 | |
拙稿「どこにもない「一」とすべての中にある「一」」 東北哲学会『東北哲学会年報』No.36、2020年、29頁-45頁
J-Stage から無料でどなたでもpdfをダウンロードできます。 プラトン『パルメニデス』篇第二部第一仮定についての論文です。拙稿(2017)(『西洋古典学研究』65巻、36頁-47頁)は第二仮定が中心でしたが、今回は、第一仮定を中心に考えてみました。 拙著(2018)(『プラトン後期的ディアレクティケー イデアの一性と多性について』晃洋書房)でイデアの多性を強調したのと同様、今回は、部分の中にある全体について考察する中で、「数のない多」という形で、一が多でもあることを論じています。 第一仮定の「一」は、差異のない無限定であるため、その外側がなく、それより大きなものが(考えられ得)ないので、これを神と呼んでも、アンセルムスなら反対しないでしょう。アンセルムスやプロティノスが神についてどう解するにせよ、第一仮定の「一」を神と呼べば、本稿の解釈による「一」は、汎神論的にも理解できることになります。 #
by matsuura2005
| 2020-07-17 21:25
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