管理人 : 松浦明宏
「4月20日拙著出版」と「多摩哲学会発表」
拙著の発行日がようやく決まりました。4月20日(木)です。1月に脱稿した後、初校を出版社に戻すのが遅れたり、今日いただいた念校(「念のための校正ゲラ」)を含めて校正が四回になったりしたため、予定より三週間近く遅くなってしまいました。250字の要約が東北大学出版会のHPに掲載されていますので、ご覧いただければ幸いです。

索引も奥付けも表紙もすべて出来上がった念校ゲラを渡された時、「参校(三回目の校正)の時とは第一章の途中から頁付けがずれましたので、事項索引と出典索引の各項目の頁付けをご確認ください。」と言われ、「えっ?」と、思わずズッコケそうになり、出版社の人に笑われました。索引を作ったことのある方ならおわかりと思いますが、これを作るのは結構面倒な作業なわけで、またそれをしなければならないのかと一瞬背筋が冷たくなりましたが、考えてみれば、索引項目の頁付けがすべてずれているということではないので、少しホッとしました。

話は飛びますが、拙著内容との関連で一言。今年の秋に、多摩哲学会で発表させていただけることになりました。会報『パレーシア』の創刊号を拝読しますと、哲学のさまざまな分野のご発表が行なわれていますので、私の発表もなるべく他の分野の方にも興味を持っていただける内容にしたいと思い、拙著の第一章の中の「シュライアーマッハーのプラトン解釈」をもとにして、本の中では書かなかったことなどを含めて、研究発表しようと構想を練っています。テュービンゲン学派(ミラノ学派)や不文の教説など、プラトン解釈の抱える問題点に触れつつ、プラトン全集のドイツ語訳につけられたシュライアーマッハーの「序文」を集中的に研究発表し、どういう意味でシュライアーマッハーがプラトン(たとえば『ソフィステス』)に影響されたのかについて考察する、というかたちになるかもしれません(発表時間だけで一時間ほど与えられていますので、比較的詳細に見ていくことができると思いますが、具体的にどのように発表するかはこれから考えます)。本書中では、私は、シュライアーマッハーのプラトン解釈がそれ以降の「プラトン研究者」にどのような影響を与えたかという視点で論じていますが、これを機会に、ドイツ観念論、ロマン主義、解釈学等の考察へと視野を拡げていきたいと考えており、そのための基礎となる勉強の一環としてもこの発表を位置づけたいと思っているところです。何といっても、私は浅学の徒ですから、古代の専門家を含めて、いろいろな分野の先生方からご批判を仰ぐことができれば幸いです。

というわけで、これからしばらくまたシュライアーマッハーのドイツ語とのおつきあいが始まりそうです。
by matsuura2005 | 2006-04-07 19:22
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